サンフレッチェ広島のDF・キム・ジュソン(金朱晟)が、3月14日(土)のガンバ大阪戦(J1百年構想リーグ WESTグループ第6節)へ向けて強い決意を口にしました。ACLエリート ラウンド16 第1戦での退場という苦い経験を糧に、チームの先頭に立って取り返す覚悟です。エディオンピースウイング広島で開催されるWESTグループ首位決戦――25歳のコリアン・スタープレーヤーが、その”責任”をピッチで示します。
あの26分間――退場が刻んだ傷と責任
欧州のオファーを断り、広島を選んだ理由
キム・ジュソンは2025年夏、韓国の名門・FCソウルから複数の欧州クラブのオファーを退けてサンフレッチェ広島に完全移籍を選択しました。加入会見では「Jリーグの名門であるサンフレッチェ広島に加入できて本当に嬉しい」と語り、韓国代表にも名を連ねる将来有望な左センターバックとして、広島ファンの期待を一身に背負ってきました。
3バックの左を担う彼は、攻守両面での貢献でチームに欠かせない存在となっていました。それだけに、ACLエリート ラウンド16 第1戦(3月4日・ジョホール戦)での退場劇は、本人にとってもチームにとっても大きな痛手でした。
わずか26分でピッチを去った夜
ジョホール・ダルル・タクジムとのアウェー第1戦、キム・ジュソンは試合開始わずか26分で2枚目のイエローカードを受け、ピッチを去ることになりました。10人になった広島はそのまま1-3の完敗。2試合合計での逆転突破には第2戦で3点差以上の勝利が必要という、険しすぎる条件を背負うことになったのです。
さらに出場停止を受けた彼は、3月11日の第2戦にもスタンドから仲間の戦いを見守るしかありませんでした。広島は1-0で勝利したものの2試合合計2-3でジョホールに敗れ、ACLエリートからの敗退が確定。この敗退は、自分の責任だ――その思いが頭から離れなかったはずがありません。
「取り返すしかない」――髪を切り、気持ちを入れ替えた
ACL敗退の翌日、キム・ジュソンはトレーニング場に現れるなり、雰囲気が一変していました。彼は髪を切り、気持ちを切り替えることを自らに課したのです。中国新聞のインタビュー(2026年3月13日付)の中で、彼はACLへの悔恨と、疲れ切った仲間を自分が支えるという強い使命感を語っています。※詳しくはこちらの中国新聞デジタルの記事もご覧ください。
キム・ジュソンが繰り返した言葉は「取り返すしかない」というものでした。自分の退場がチームの敗因の一つになったという責任感は、彼の中で燻り続けています。感情論ではなく、ピッチで結果を出すことによってのみ、その責任を果たせると彼は理解しているのです。
疲れた仲間を、全力で助けたい
「疲れているみんなを全力で助けたい」。ジョホール戦第2戦から中2日というタイトなスケジュールで迎えるG大阪戦、チームメイトは心身ともに消耗しています。キム・ジュソン自身は第2戦を出場停止で過ごしたことで、唯一といっていいほどフレッシュな状態にあります。
その体の余裕を、チームのために最大限使い切る――それが彼の「責任の取り方」です。疲弊した守備ブロックを鼓舞し、90分間走り切ることで、苦しい連戦を仲間とともに乗り越えようとしているのです。
G大阪戦での役割と「無失点」への誓い
3バック左で先発が濃厚
広島は3-4-2-1もしくは3-4-1-2のシステムを基本としており、3バックの左はキム・ジュソンの主戦場です。佐々木翔が復帰してはいますが、過密日程を考慮すれば、休養を十分に確保できているキム・ジュソンが先発に名を連ねる可能性は十分にあります。
ガウル監督は選手のコンディションを細かく管理することで知られており、ACL第2戦をスキップしたキム・ジュソンの状態は3バックのメンバーの中でも際立っているはずです。
「無失点と勝利がアピールにつながる」
「勝利と無失点がアピールにつながる」とキム・ジュソンは語ります。これは単なる自己PRではありません。守備の要が「無失点」という具体的な目標を掲げることは、チーム全体の守備意識を引き上げます。チームのために誓い、チームのために守り切る――彼の覚悟は、言葉だけでなくその姿勢そのものに表れています。
韓国代表としても名を刻みつつある25歳が、エディオンピースウイング広島のピッチで輝きを取り戻す場面を、サポーターは待ち焦がれています。
「絶対に落とせない」首位決戦の意味
G大阪もまた、ACL2を3月11日まで戦っており、お互いに過酷な連戦明けで迎える一戦です。それでもWESTグループの首位争いにとって、この第6節は非常に重要な意味を持ちます。
ACLで燃え上がったエネルギーを、そのまま百年構想リーグのピッチへ解き放つ。その先頭に立つのがキム・ジュソンでなければ、誰がそれをするのかという話です。
まとめ
ACLエリートでの退場と、苦しい敗退。その全ての重さを背負って、キム・ジュソンはG大阪戦に臨みます。「取り返すしかない」という言葉に込められた決意は、己への怒りと、仲間への申し訳なさと、そして前を向く強さが凝縮されたものです。
3月14日(土)、エディオンピースウイング広島で15時キックオフ。試合はDAZNで生配信されます。紫の守備ブロックを体を張って支えるキム・ジュソンの姿を、ぜひ見届けてください。
「取り返す」という言葉が、ゴールではなく守備で体現される。そのとき、エディオンピースウイング広島のスタンドは、再び紫の誇りで揺れるはずです。
試合はDAZNで生配信予定です。まだ登録していない方は、こちら(DAZNの公式ページ)からご確認ください。
