得点7・失点5——数字が語るサンフレッチェの素顔。攻撃力は本物、でも「終盤の穴」が怖い【J1百年構想リーグ WEST 第4節終了時点】

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第4節が終わった。

勝ち点8。順位は2位。首位・京都サンガとの差はわずか1点。

悪くないけど、多くのサポーターがちょっとした違和感を感じているのじゃないだろうか。それは良いというわけでもないけど、悪いというわけでもない感じ。まさに違和感なんだよね。

いずれにせよ、去年までのスキッベ監督の時と様子が全然違うという感じなんですよ。

これまでの4節まで、サンフレッチェ広島はしっかり得点を取っている。でも、失点も多い。
「なんか強いのか弱いのかよくわからない」。これが違和感の一面だと思うんですよね。

そこで今回は、得点・失点のデータをきちんと整理して、今のサンフレッチェ広島がWESTの中でどういう立ち位置にあるのか、そして今後の戦術的な課題は何なのかを一緒に考えてみようと思ったわけですよ。。

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目次

まず4試合の全成績を振り返る

対戦相手結果得点失点広島の得点者
第1節(HOME)V・ファーレン長崎○ 3-131鈴木章斗ほか
第2節(HOME)ファジアーノ岡山PK○ 1-1(PK5-4)11ジャーメイン良(45+3分)
第3節(AWAY)セレッソ大阪○ 2-121東俊希(90+7分・決勝弾)
第4節(HOME)京都サンガF.C.● 1-212荒木隼人(39分)
合計2勝1PK勝1敗75

得点7、失点5。数字だけ見ると「まあまあ」という感じだが、中身をよく見ると面白いことが見えてくる。

【攻撃】得点7はWESTトップクラス。「複数の得点源」が最大の強み

まず嬉しいことから言おう。

得点7はWESTグループで最多水準だ。第4節終了時点のWEST各チームの得点を並べてみると、こんな感じになります。

チーム試合得点
サンフレッチェ広島47
長崎45
京都46
神戸45
清水44
岡山44
名古屋43
C大阪43
G大阪44
福岡42

4試合で7点。平均1.75点/試合は去年から考えると、立派な数字ですよね。一昨年だとまた違うんですけどね。。

しかも素晴らしいのは、得点が特定の一人に偏っていないことだ。鈴木章斗(第1節)、ジャーメイン良(第2節)、東俊希(第3節・決勝弾)、荒木隼人(第4節)と、4試合で4人が得点をゲットしています。
これはバルトシュ・ガウル監督が目指す「チーム全員で点を取る」スタイルが少しずつ浸透してきている証拠、形になってきてるんだろうなと思います。早くもね。。

特に鈴木章斗は、加入即3得点1アシストと度肝を抜くパフォーマンス。ジャーメイン良も昨季の苦しみを経て、今季は覚醒の予感がプンプンする。攻撃陣の充実度だけを見れば、WESTで一番面白いチームと言ってもいい。

【守備】問題は「終盤の失点」。5失点中3失点が80分以降という恐怖

さて、ここからが本題と言ってもいいでしょう。

5失点をよく見ると、3失点が後半80分以降に集中しているという驚きのデータが浮かび上がる。

失点時間帯
第2節 vs 岡山1失点10分(前半早い時間帯)
第3節 vs C大阪1失点90+5分
第4節 vs 京都1失点目81分
第4節 vs 京都2失点目90+3分

第3節のセレッソ大阪戦は「東俊希の90+7分決勝弾で劇的勝利!」と大盛り上がりだったが、その直前の90+5分に同点弾を食らっているという事実を、忘れてはいけませんよね。。あのゲーム、あと2分逃げ切れていたら……とも言えるわけで。

第4節の京都戦は、39分に荒木隼人が先制して「よし!逃げ切れ!」と思っていたら、81分に追いつかれ、90+3分に逆転弾を食らった。ガウル体制初黒星は、まさに「試合の締め方」の問題から生まれた。

5失点中3失点が80分以降——これは偶然とは言えない。

なぜラスト10〜15分になると足が止まるのか。フィジカル的な問題なのか、戦術的に守備ラインが間延びするのか、選手交代のタイミングが遅いのか。ガウル監督が今最も頭を悩ませているのはここだと思う。

【PKシステム】新ルールの恩恵を受けた第2節

少し視点を変えよう。

第2節の岡山戦、1-1で90分終了→PK戦へ。GK大迫敬介が神がかり的なセーブを見せてPK5-4で勝利、勝ち点2を獲得した。

もし昔の「引き分け=勝ち点1」のルールだったら、このゲームは勝ち点1で終わっていた。百年構想リーグの「PK戦勝ち=勝ち点2」というルールのおかげで、余分に1ポイント確保できたわけだ。

これは逆に言うと、今後の試合で引き分けに持ち込まれた時に、大迫のPKストップ能力が大きなカードになるということでもある。PKを含めた試合運びの計算が、この大会では例年以上に重要ですね。まあそこは言わずもがなですが。

【順位】勝ち点8で2位。首位・京都とは1点差

第4節終了時点のWESTグループ順位表はこうなった。

順位チーム勝点試合PK勝PK負得点失点得失点差
1位京都サンガ94211063+3
2位サンフレッチェ広島84210175+2
2位ヴィッセル神戸84210153+2
4位ガンバ大阪84121043+1
5位名古屋グランパス64111134-1
5位V・ファーレン長崎64200256-1
7位清水エスパルス541021440
8位ファジアーノ岡山44012145-1
8位セレッソ大阪441012330
10位アビスパ福岡24010327-5

首位・京都との差は1点。2位と4位はいずれも勝ち点8で並んでいて、上位4チームが密集している。

ここで注目したいのは「守備の差」だ。

上位4チームの失点を比べると——京都3、神戸3、G大阪3に対して、広島だけが5失点と頭ひとつ多い。つまり得点力はトップなのに、守備の安定感では他の上位チームに劣っているという状態だ。終盤に失点しなければ、勝ち点は11〜12に達していたかもしれないだけに、本当に惜しい。

一方で、もっと点を取ればいいっていう話もあるんですよね。京都戦で3点取ってりゃよかったんですから。

【戦術展望】今後ガウル監督が解くべき「3つの課題」

データを整理すると、今後サンフレッチェがWESTを制するために克服すべき課題が3つ見えてくる。

①終盤の守備安定化 80分以降の集中力とフィジカル維持が最重要課題。選手交代のタイミング(守備的MFや疲弊した選手の早めの交換)、ラインコントロールの精度向上が求められる。

②先制後のゲームマネジメント 4試合中3試合で先制点を取りながら、そのリードを活かしきれていないケースがある(特に第4節の京都戦)。先制後のポジショニング、ブロック守備の徹底が必要だ。

③PK戦への備え 新ルールでは引き分けをPK勝ちに変えることが大きなアドバンテージになる。GK大迫のPK阻止能力は実証済みだが、フィールドプレーヤーのPKキッカー順や精度も含めて、チームとして戦略的に準備しておく必要がある。

ただ、③はあまりこだわらなくてもいいとは思っているんです。

まとめ:得点力は「本物」。あとは「締める力」を手に入れるだけ

4試合で7得点。これは本物だ、と思っています。。

ガウル体制になって、サンフレッチェは明らかに「攻撃で魅せるチーム」になってきた。複数の選手が得点に絡み、アウェイのセレッソ大阪にも勝ち切った。これは昨季の手詰まり感のある攻撃とは明らかに違う。

ただ、80分以降の「穴」だけがどうしても気になる。

逆に言えば、ここさえ修正できれば、このチームは本当に怖い。終盤に追いつかれず、先制したゲームをきっちり締められるようになったとき、勝ち点8が16にも18にもなる可能性がある。

第5節以降、ぜひ試合終盤の守備に注目して見ていこう。
バルトシュ・ガウル監督がどのような戦術を取るのか。
「また80分以降に追いつかれるのか?」「今度こそ逃げ切るのか?」——数字を知ることで、観戦がもっとドラマチックになるはず。

紫の戦士たち、頼んだぞ!
ということで、サンフレッチェ広島のゲームは終盤までドキドキできるね、したくないけど。

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