明治安田J1百年構想リーグ WEST 第3節 セレッソ大阪 1-2 サンフレッチェ広島
2026.2.22|ヨドコウ桜スタジアム|21,013人
いやあまたしても、サンフレッチェ広島はドラマを作ってしまった。追いつかれた直後のラストワンプレー、東俊希が冷静にゴールネットを揺らして勝ち点3をもぎ取った。
サンフレッチェ広島にとっては、もう、セレッソ大阪戦は何かが起こる、という伝説になってますねーー。
ソウルでのACL帰りの連戦、敵地ヨドコウ桜スタジアム。そんなコンディションの中で見せた勝ちへの執念は、バルトシュ・ガウル体制のチームとしての強度を証明するものと考えていいでしょう。まあ、ラスト10分の問題はありますが。
東俊希の決勝弾へのプロセス
PKにならなかった境目
90+5分、櫻川ソロモンのスーパーゴールで同点に追いつかれた瞬間、スタジアムの空気は一気にセレッソに傾いた。そりゃそうですよね。あれだけ圧倒されていたセレッソが期待されているプレーヤーのスーパーゴールが決まったのですから。
PK戦突入の空気が漂う中、それでも広島の選手たちは全く下を向かなかったのです。ソウルの夜のこともありますからね。
松本泰志と登里選手の攻防
登里選手のクリアボールを松本泰志選手がチャージ。そのボールを2選手がコーナー付近まで二人の選手が追いかけて松本泰志選手が奪取。
センタリングゴールのちボールは新井直人のところに舞い降りて胸トラからシュートを放つ。これがボックス内の中村草太の背中に当たり、こぼれ球がファーサイドへ。そこに詰めていたのが東俊希だったのです。
改めて持っとるいい男 東俊希
東俊希選手はいい男。持ってる男。こういう時は決めるのです。 90+7分、冷静にゴールへ蹴り込んでタイムアップ。試合後「点を取ってヒーローになる気持ちがありました」「”持ってる男”なんで」と語った東は、まさに有言実行の男だ。同点にされた直後にチーム全体が同じ方向を向いて勝ち越しにいった姿勢——これがガウル広島の強さだと思う。

前半圧倒してたのに、なかなか点が取れなかった話
スタッツを見れば一目瞭然。シュート数は広島15に対してセレッソ8、CKも6対2。前半からプレスで主導権を握り、何度も決定機を作っていた。にもかかわらず前半はスコアレス。セレッソの大畑歩夢の体を張った守備に阻まれるシーンが目立った。
香川真司がバランスを取りながら広島のプレスをかいくぐろうとしていたが、チーム全体としてはなかなかビルドアップがうまくいっていなかった印象。広島としては、前半のうちにもう1点、2点取れていれば、もっと楽な展開になっていたはず。このあたりは今後の課題かもしれないですね。ここは課題。
ジャーメイン良のゴール
後半10分(55分)、ようやくスコアが動いた。ジャーメイン良がネットを揺らして先制。前節から好調を維持しているジャーメインらしい、嗅覚の鋭いゴールだった。
開幕から2試合連続でゴールに絡んでいるジャーメインのコンディションの良さは、今シーズンの広島の攻撃の核になりそうな予感。ガウル監督のもとで、より自由にプレーできているのかもしれない。
ジャメ、今年はやってくれるで。これはもう楽しみ以外の何者でもない😆
櫻川ソロモンのバイシクル
正直、あれは相手ながらヤバかった。90+5分、セレッソの左サイドからのロングスローがゴール前に流れたところを、櫻川ソロモンがアクロバティックなシュートで決めて同点。一瞬、広島サポの動きが止まったと思う。
セレッソにとっては横浜FCから加入したこの大型FWが、まさに期待通りのインパクトを残した場面。あのゴールの瞬間だけ見れば、セレッソの勝利を確信した人も多かったはず。
後半の時間が経過するにつれて、セレッソ大阪が押し込む場面も増えてきた。このあたりはサンフレッチェ広島の課題ですよね。
このゲームの意義
開幕3連勝でWEST首位をキープ。しかも、内容だけじゃなく去年より強いイメージがありますね。ACLのFCソウル戦もそうでしたが、劇的な展開を制した(FCソウル戦は引き分け)ことで、チームに「最後まで走れば何かが起こる」という自信が根付いてきていますね。
ガウル監督が試合後に語ったように、90分間は広島がコントロールしていた。交代策にも明確なメッセージがあり、選手が迷わず同じ方向を向けている。スキッベ前監督が築いたベースの上に、さらに積み上げている感覚がある。
素晴らしいパトルシュ・ガウル監督の戦術だと思います。
2022年のルヴァンカップ決勝以降、セレッソには勝てないイメージなんてない。2024年からセレッソ戦は無敗をキープしており、苦手意識は完全に過去のもの。この日もその流れを継続できたことは、シーズンを通して戦っていく上で大きい。
ACL帰りの連戦でもこの結果を出せるチーム。2026シーズンのサンフレッチェ広島、まだまだこれからが楽しみだ。
それにしても東俊希選手は良い男だな。
