2026年2月14日(土)、中国地方のライバル同士が激突する。サンフレッチェ広島(1位・1勝0分0敗)がホームでファジアーノ岡山(6位・0勝0分1敗)を迎える。広島は開幕戦でV・ファーレン長崎を3-1で撃破し、ACLEでもジョホール・ダルル・タクジムに2-1で勝利してノックアウトステージ進出を決めるなど絶好のスタートを切った。一方の岡山は開幕戦でアビスパ福岡とPK戦の末に敗れ、白星が欲しいところだ。
昨シーズンの同カードの成績は1勝1敗。でもワシらのサンフレッチェ広島はここのところJ1でずっと上位で戦ってきたことを見せつけてやらんとね。
【見どころ①】ガウル新監督の広島、戦術的進化
38歳のドイツ人指揮官バルトシュ・ガウルが就任した広島。スキッベ前監督から引き継いだ3-4-2-1システムを基本としながらも、戦術面で重要な変化が見られる。
守備面での変化
- ハイプレスは限定的に:スキッベ時代の前線からの激しいプレスを抑え、5-2-3のミドルブロックを基本に。相手のバックパス時に選択的にハイプレスへ移行する「賢い守備」を採用
- 可変は控えめ:長崎戦ではボランチを落としての4バック化などは少なく、3バックのまま川辺駿・松本泰志のダブルボランチで安定的にビルドアップ
攻撃面の進化
- タテに速い速攻:ボール奪取から前線へ素早くボールを運ぶトランジション攻撃の質が高い。3点目の東俊希のアシストシーンに象徴される切り替えの速さ
- ピッチを広く使う展開:サイドチェンジ、対角フィードなど、視野の広いパスワークで相手守備を揺さぶる
【見どころ②】新加入・鈴木章斗の圧倒的インパクト
湘南ベルマーレから加入したFW鈴木章斗が開幕から2試合で3ゴールと爆発的なスタートを切っている。ACLEジョホール戦では2ゴールを挙げて逆転勝利の立役者に。
鈴木の特徴
- ゴール前での決定力に加え、ポストプレーでの収まりの良さ
- 自らもアシストできる視野の広さで味方を活かすプレー
- 下りて引き出すことで相手DFラインを崩す動き
守備堅守の岡山にとって、鈴木の存在は最大の脅威となる。
【見どころ③】川辺駿・松本泰志のダブルボランチ
浦和レッズから移籍した、というか出戻った松本泰志と、元日本代表の川辺駿のコンビネーションは必見だ。
2人の共通点
- 球際で戦える強度
- セカンドボールを拾う嗅覚
- 奪ったら即座に前線へ供給できる技術
- 自らもボックスに飛び込める攻撃性
どちらがどの役割を担っても機能する互換性の高さが、岡山にとって厄介な存在となる。
【見どころ④】岡山の粘り強さとハイプレス
木山隆之監督体制5年目の岡山。昨季J1初挑戦ながら13位でフィニッシュした守備の堅さは健在だ。
岡山の強み
- 組織的な守備:GK濵田水輝を中心にコンパクトな守備ブロックを形成
- 前線からのプレス強度:福岡戦より強化が期待される高い位置での回収
- 3バックシステム:白井康介(FC東京から期限付き移籍)、山根永遠らを擁する3バック
課題
- 開幕戦では相手に押し込まれる時間帯が長く、後半の馬力勝負で差が出た
- 補強した選手たちのフィット度を高める必要性
【見どころ⑤】昨季対戦の因縁
2025年シーズンは互いにアウェイで勝利して1勝1敗。特に昇格組岡山がホームで広島を破った試合は、広島にとって屈辱的な敗戦だった。7月のアウェイ広島戦では、中2日という過密日程の中、終盤に中村草太のゴールで広島が勝ち越した激闘となった。
今季も広島はACLE出場により中3日という条件だが、こうした過密日程には慣れている。岡山としては日程的なアドバンテージを最大限活かしたいところだ。
試合展開予測
前半:岡山の守備組織 vs 広島の攻撃力
予想される展開
- 広島がボールを支配し、岡山がコンパクトに守る展開
- 広島の限定的なハイプレスに対し、岡山はある程度ボールを持てる可能性
- 岡山は前線からのプレスで広島のビルドアップを妨害
- 0-0または1-0で前半を折り返す可能性が高い
後半:交代策と馬力勝負
鍵を握る要素
- 広島はジャーメイン良、中村草太ら攻撃的な交代カードが豊富
- 岡山は補強で厚みを増したベンチからどれだけインパクトを出せるか
- 昨季同様、後半の馬力勝負で差が出る可能性
- 広島としては引いた岡山をどう崩すかが課題
最終予測スコア
サンフレッチェ広島 2-0 ファジアーノ岡山
予測の根拠
- ホームアドバンテージ:エディオンピースウイング広島での圧倒的なサポート
- 個の質の差:鈴木章斗、川辺駿、松本泰志ら攻撃陣のタレント力
- コンディション面:中3日ながらACLE慣れした広島の対応力
- 守備力の安定:昨季J1最少失点の堅守は今季も健在
- 交代策の厚み:ベンチメンバーの質で上回る広島
得点パターン予想
- 前半30分前後:セットプレーまたはカウンターから鈴木章斗が先制
- 後半20分以降:押し込んだ展開から中野就斗または交代出場の中村草太が追加点
岡山の可能性 ただし岡山の組織的守備と粘り強さを考慮すると、1-0のロースコアゲーム、あるいは0-0ドローの可能性も十分にある。昨季のホーム戦で広島を破った実績もあり、侮れない相手だ。
注目の一戦
昨季J1最少失点の広島と、13位ながら守備の堅さで残留を果たした岡山。中国ダービーの激突は、攻撃力の広島と守備組織の岡山という構図になるだろう。
ガウル新監督の下、新たなスタイルを構築しつつある広島と、木山監督のもとJ1定着を目指す岡山。中2日という過酷な日程を乗り越えた広島が、ホームで着実に勝点3を積み上げるか。それとも岡山が堅守から初白星を奪うか。
午後2時キックオフ、エディオンピースウイング広島での熱戦に注目だ。
