| 開幕戦 | 2026年8月8日(土)19:15キックオフ 2026/27明治安田J1リーグ第1節 vs ジェフユナイテッド千葉(エディオンピースウイング広島) |
| シーズン形式 | 秋春制移行後の初シーズン。12月19日の第20節を最後にウィンターブレークに入り、2027年2月13日の第21節で再開。最終節は2027年6月 |
サンフレッチェ広島の試合はDAZNでライブ配信
8月8日、新しいシーズンが始まります。
秋春制に移行して最初の2026/27シーズン。その開幕を前に、この夏のサンフレッチェ広島の移籍市場を眺めていて、僕は確信に近いものを感じています。このクラブの強化部は、他のクラブとはまったく違う独自の考え方と行動をしている、と。
今日はその話をさせてください。
去る者たち
まず、チームを離れる選手たちから。
仙波大志が水戸ホーリーホックへ、ジャーメイン良と木下康介が清水エスパルスへ、それぞれ完全移籍。さらに小原基樹(磐田)、イヨハ理ヘンリー(RB大宮)、細谷航平(愛媛)、ヒル袈依廉(秋田)、木吹翔太(いわき)、井上愛簾(松本山雅)が期限付き移籍で新天地に向かいます。
全ての選手にリスペクトを。
特に仙波選手、ジャメ、木下康介選手には、いろいろな思いがありますが、これはまた今度。
そして5月27日、トルガイ・アルスランと茶島雄介という対照的な二人が、同じ日に現役引退を発表しました。広島で生まれ育った男と、世界を渡り歩いて広島を「第二の故郷」と呼んだ男。あの日の寂しさは、まだ記憶に新しいところです。
でも——トルガイの物語は、実はここで終わっていませんでした。この話は後ほど。
来る者たち
次に、新しい仲間たちです。
浅野拓磨、10年ぶりの復帰。マジョルカから完全移籍で帰ってきたジャガーは、背番号29を背負います。アーセナル、ブンデスリーガ、ラ・リーガ。W杯でドイツを沈めたあの男が、育ての親であるサンフレッチェに戻ってくる。これだけでも今年の夏は「当たり」でした。
ユースからは野口蓮斗が昇格。そして、極めつけがこの男です。
セバスティアン・アレー。FCユトレヒトから完全移籍で加入する、身長190cmの元コートジボワール代表FW。フランクフルト(鎌田大地の元同僚です)、ウェストハム、アヤックス、ドルトムント。欧州のトップ・オブ・トップを渡り歩き、精巣がんという病さえ乗り越えてピッチに戻ってきたストライカー。経歴だけ見れば、クラブ史上最大級のビッグネームだと思います。
なぜ広島にアレーが来たのか——”トルガイ国際部”の仕事
ここからが、僕が一番書きたかったことです。
トルガイは引退会見で、強化部の中で「国際部」という役割を担い、ヨーロッパとの架け橋になると語っていました。そして中野和也さんのシグマクラブの記事が、その”最初の仕事”の裏側を伝えてくれています。
記事によれば、獲得候補リストをつくったのは栗原圭介強化部長。アレーはその候補の一人でした。そのリストを国際部のトルガイと共有して精査を進め、トルガイは欧州の人脈を駆使してアレーの人間性を徹底的に調べ上げた。その結論が、「彼は絶対に広島に合う」という一言だったそうです。
交渉段階でも、トルガイ自身がアレーに日本のこと、広島のことを直接説明した。説得したのではなく、アレー自身が自然と「このファミリーの一員になりたい」と思ってくれた——そんな経緯だったといいます。
そしてトルガイは、こう言い切ったそうです。アレーが成功すればそれはリストをつくった栗原部長の手柄で、うまくいかなければ自分の見る目がなかったということだ、と。
痺れませんか。引退からわずか1ヶ月半で、彼はもう「違う形で」広島の心臓として働き始めているんです。
強化部の独自路線
考えてみてください。J1のクラブが欧州のビッグネームを獲るとき、普通は「資金力」の話になります。でも広島のやり方は違う。
栗原部長が国内外の情報網でリストをつくり、欧州を知り尽くした”身内”が人間性まで踏み込んで精査し、クラブの文化を本人の言葉で伝えて口説く。カネではなく、目利きと人脈と、ファミリーであることの証明で選手を獲る。トルガイ自身がスキッベ監督の人脈で広島に来た男だったことを思えば、クラブは「トルガイの獲得」という成功体験を、そのまま制度にしてしまったわけです。
こんな強化部、Jリーグのどこを探してもありません。
来シーズンは、大いに期待できる
アレーが前線でためをつくり、浅野拓磨が裏に走る。その姿を想像するだけで、8月8日が待ちきれません。そしてトルガイがかつて中島洋太朗にしてくれたことを、今度はアレーが鈴木章斗にしてくれるはず——それはトルガイ本人が期待していることでもあります。
去る者たちの寂しさはあります。でも、この夏の広島の動きには、明確な意志と哲学がある。だから僕は、はっきり書いておきます。
2026/27シーズンのサンフレッチェ広島は、大いに期待できます。
8月8日、エディオンピースウイング広島で会いましょう。
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出典・参考
- サンフレッチェ広島オフィシャルサイト(開幕日程、アレー・浅野加入、トルガイ引退会見)
- フットボールチャンネル(移籍情報2026/27)・各クラブ公式発表(2026年7月12日再確認)
- 中野和也さん・シグマクラブ(アレー獲得の経緯、栗原強化部長・トルガイのコメント)
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