FIFAワールドカップ2026 グループF 第2戦
2026年6月21日(日)13:00キックオフ(日本時間)
エスタディオ・モンテレイ(メキシコ・モンテレイ)
日本 4-0 チュニジア
完勝でした
しびれました。そして、ホッとしました。
プレビューで僕は「日本 2-1」と予想していたのですが、フタを開けてみれば4-0の完勝。チュニジアにシュートを枠内に1本も打たせず、危なげなく勝ち切った——今大会の日本でいちばん安心して見ていられた90分だったと思います。
しかも、開始4分でいきなり試合が動きました。鎌田大地の先制点は、報じられているところによれば日本代表のW杯における最速ゴール。立ち上がりの入りで相手を呑み込んだ、見事な試合運びでした。
順を追って振り返っていきます。
まずは先発——オランダ戦から4人変更、久保不在をどう埋めたか
森保監督は、初戦オランダ戦(2-2)から先発を4人入れ替えてきました。基本システムはオランダ戦と同じ3-4-2-1です。
| ポジション | 選手 | オランダ戦からの変更 |
|---|---|---|
| GK | 鈴木彩艶 | 継続 |
| DF(3バック) | 冨安健洋/板倉滉(主将)/伊藤洋輝 | 冨安・板倉が先発 |
| ボランチ | 田中碧/佐野海舟 | 田中が先発 |
| ウイングバック | 堂安律(右)/中村敬斗(左) | 継続 |
| シャドー | 鎌田大地/伊東純也 | 伊東が先発 |
| 1トップ | 上田綺世 | 継続 |
注目はやはり、久保建英の不在をどう埋めるかでした。左膝を負傷した久保はメンバー外。プレビューでは「堂安を右シャドーにスライドさせて菅原を右ウイングバックに」という予想もしましたが、森保監督が選んだのは伊東純也をシャドーで先発させる形でした。そして田中碧がボランチに入り、鎌田が一列前のシャドーへ。この配置が、見事にハマりました。
なお、前日練習を体調不良で欠席したFW町野修斗もメンバー入りせず、日本はベンチ含め24名での戦いとなりました。
試合展開——開始4分で試合が決まった
4分・鎌田大地、W杯最速弾で先制
ほとんど挨拶代わりでした。立ち上がりから主導権を握った日本は、わずか4分、鎌田大地が先制。前述の通り、日本代表のW杯史上最速ゴールと報じられています。鎌田はオランダ戦の終盤に劇的な同点弾を決めたばかり。2試合連続ゴールで、好調そのものです。
31分・上田綺世、強烈なミドルで2点目
前半のうちにリードを広げます。31分、上田綺世が強烈なミドルシュートをネットに突き刺して2-0。これが上田にとって、待望のW杯初ゴールでした。1トップとしての起用に応える、価値ある一発です。
69分・伊東純也、3点目
後半に入っても日本のペースは変わりません。69分(後半24分)、シャドーで先発した伊東純也が決めて3-0。久保の穴を埋める起用に、しっかり結果で応えました。
83分・上田綺世、ダメ押しの4点目
そして83分(後半38分)、上田綺世がヘディングでこの日2点目となるゴール。4-0と突き放し、勝負を完全に決めました。日本がW杯の1試合で4得点を挙げるのは史上初とのこと。記録づくめの90分になりました。
スタッツ比較——枠内シュート6-0という完璧な内容
数字が、この試合の一方的な内容を物語っています。
| スタッツ | 日本 | チュニジア |
|---|---|---|
| 得点 | 4 | 0 |
| ボール支配率 | 59% | 41% |
| シュート数 | 11 | 3 |
| 枠内シュート | 6 | 0 |
| 期待値(xG) | 1.61 | 0.15 |
| パス数(成功率) | 592(88%) | 352(77%) |
| CK | 5 | 3 |
| オフサイド | 1 | 1 |
(出典:スポーツナビ掲載スタッツ)
特筆すべきは枠内シュート6-0。チュニジアに枠内シュートを1本も許さなかったというのは、守備が完璧に機能していた証拠です。xGでも1.61対0.15と圧倒。4-0というスコアは、決してまぐれや出来すぎではなく、内容がそのまま結果に出た完勝だったと言えます。
プレビューで僕が警戒していた「名将ルナールを迎えて立て直してくるチュニジア」の怖さは、この日に関しては杞憂でした。立ち上がりに先制し、相手に何もさせないまま試合を進めた日本の試合運びが、それだけ見事だったということだと思います。
森保ジャパンの「総力戦」が機能している
この試合でいちばん感じたのは、チームの総合力(層の厚さ)です。
森保監督は試合後、先発を入れ替えた意図について、こう語っています。
「前回カタールW杯の経験を踏まえて今日の布陣を組んだということはなく、今のチーム状況を見たときに、今日の試合に挑むメンバーとしてベストな先発ということで選んだ」
そして、チーム作りのテーマについて——
「だれが出ても勝つ、だれと組んでも機能するというテーマを持ってチーム作りをしてきた」
「まだまだ経験の浅い選手も多い。チームとして伸びしろがあると思う」
久保という攻撃の核を欠いても、伊東・鎌田・田中・上田がそれぞれ役割を全うして4点を奪う。これはまさに「だれが出ても勝つ」を体現した試合でした。報道によれば、森保監督はこの2試合で22人を起用し、勝ち点4を獲得しているとのこと。総力戦で勝ち上がるという狙いが、はっきりと形になってきています。
突破がぐっと近づいた——最終節はスウェーデン戦
これで日本は1勝1分、勝ち点4。第1戦でオランダと2-2、第2戦でチュニジアに4-0と、堅実に勝ち点を積み上げてきました。
第2節終了時点のグループFは、こうなっています。
| 順位 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | オランダ | 2 | 1 | 1 | 0 | 7 | 3 | +4 | 4 |
| 2 | 日本 | 2 | 1 | 1 | 0 | 6 | 2 | +4 | 4 |
| 3 | スウェーデン | 2 | 1 | 0 | 1 | 6 | 6 | 0 | 3 |
| 4 | チュニジア | 2 | 0 | 0 | 2 | 1 | 9 | −8 | 0 |
日本は2位です。首位オランダとは勝ち点4・得失点差+4で並びましたが、総得点でわずかに及ばず2位。とはいえ、勝ち点4・得失点差+4は文句なしの好位置です。そのオランダは第2節でスウェーデンを5-1と圧倒し、日本と「勝ち点1で並んでいた状態」から一歩抜け出しました。
そして最終節(第3戦)の相手は、スウェーデンです。スウェーデンは初戦でチュニジアを5-1と粉砕しましたが、第2節ではそのオランダに1-5で敗れて3位に後退。決勝トーナメント進出をかけて、最終節で日本と直接対決することになります。ここで結果を出せれば、日本の決勝トーナメント進出がぐっと近づきます。
※決勝トーナメント進出の正確な条件(引き分けで突破が決まるか等)は、他会場(オランダ対チュニジア)の結果とも絡んで前後します。最終節を前に、改めて整理してお伝えする予定です。
初戦の粘り、そして第2戦の完勝。森保ジャパンは、いい流れで最終節に入っていきます。最終節も日本の戦いを見届けましょう。
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