ガウル監督の前日会見に見る長崎戦の戦術——「攻撃を最後までやり切る」ことが最大の守備になる。そして今西和男さんへ、勝利を届けたい。

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J1百年構想リーグ WEST第11節|2026年4月18日(土)14:00キックオフ
エディオンピースウイング広島

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明日の長崎戦に向けたガウル監督の前日会見が届いた。そこには、いまチームがどこに向かっているのか、監督が何を信じて戦おうとしているのかが、はっきり言葉になっていた。

戦術の中身を整理しながら、明日の試合の見どころを読み解いてみたい。


目次

1. 長崎対策は「自分たちを貫くこと」

ガウル監督は長崎についてこう語っている。

「長崎は、守備を固めてカウンターを狙ってくるチームです。そのスタイルは変わらずにやってくるでしょう。もちろん相手のことは分析していますが、それ以上に自分たちが素晴らしいパフォーマンスを出すこと、そこにフォーカスして準備をすることが何より重要だと考えています。」

相手に合わせに行かない。自分たちを貫く。

これはガウル監督らしいメッセージだと思う。長崎の堅守速攻は想定内、問題は広島がどれだけ自分たちのサッカーを出せるかだと言い切っている。

長崎のxGはリーグ19位の0.993。攻撃力では広島が圧倒的に上だ。だからこそ、相手に合わせて守備的に入るような試合はしない。主導権を握って攻め続ける試合を、ガウル監督は選んだ。


2. 「攻撃を完結させる」ことが最大のカウンター対策

長崎の武器であるカウンターをどう止めるか。ガウル監督の答えは意外なほどシンプルだった。

「最も重要なのは、自分たちの攻撃を最後までやり切ることです。攻撃を完結させ、相手にカウンターの隙を与えないことが最大の防御になります。」

攻撃をやり切る=守備、という考え方だ。

中途半端な攻撃で終わればボールを奪われ、そこからカウンターを食らう。だからシュートまで持ち込んで攻撃を完結させる。それが結果的に、長崎のカウンターの発生源を消すことになる。

そのうえでガウル監督は、ボールを失った瞬間の切り替えの速さ、高い集中力が求められると語った。

前節清水戦でxG3.46を記録した攻撃が、今度こそ「完結」まで行けば、長崎のカウンターは発動する前に潰せる。シュートを打ち切る。枠に飛ばす。ゴールまで仕留める。その一連の流れが、明日の最大のテーマになる。


3. 「この道を信じて進む」——プロセスの中にある広島

アグレッシブなスタイルの浸透について問われたガウル監督は、こう答えた。

「何か新しいことをチームに落とし込むにはどうしても時間がかかりますし、上手くいく時もあれば、そうでない時もあります。しかし、私たちは今そのプロセスの中にあり、直近の数試合では非常に良い形が作れています。この道を信じて進んでいくつもりです。」

4連敗の中でも監督はぶれなかった。そしてPK勝ちで連敗を止めた今、「直近の数試合で良い形が作れている」という手応えを明かしている。

信じる道を、信じ続ける監督。

サポーターの中にも不安な声はあっただろう。でもガウル監督は、積み上げてきたものが見えている。xGリーグ2位、シュート数リーグ1位、チャンス構築率リーグ1位——数字は嘘をつかない。あとは結果がついてくるだけだ。

この覚悟に、ピッチの外からも応えたい。


4. 「無意識に体が動くまで」——前線の反復トレーニング

決定力不足に苦しむチームに対して、今週はどんな練習をしてきたのか。

「どこで、どのタイミングで、何をすべきか。ゴールを奪うためのすべての行動に意味があることを伝えながらトレーニングをしました。ビデオ分析から始まり、チーム練習、そして個別の動きへと落とし込んでいます。あとは反復練習あるのみです。無意識に体が動く(自動的になる)まで繰り返し練習し、ゴールの確率を上げていきたいと考えています。」

ビデオ→チーム→個別→反復。

すべての行動に意味を持たせ、考えなくても体が動くレベルまで落とし込む。xG3.46を実得点に変えるための、具体的な作業が今週のピッチで行われていた。

木下康介の前節の同点弾は偶然じゃない。日々の反復練習の延長線上に、あのゴールはあった。そして明日の長崎戦は、さらにその先にある。

「無意識に体が動く」——監督がそう語る前線の動きが、長崎のゴール前で何度も発動するはずだ。


今西和男さんへ、勝利を届けたい

このタイミングで長崎戦を迎える意味を、僕たちは忘れてはいけない。

サンフレッチェ広島の礎を築いたレジェンド、今西和男さんが亡くなられた。

日本サッカー界における「GM(ゼネラルマネージャー)」の草分けとして知られ、東洋工業/マツダSC時代からサンフレッチェ広島まで長きにわたり、強化部長・総監督としてクラブの哲学を作り上げた方だ。風間八宏、小林伸二、森保一、高木琢也——広島から巣立った指導者たちの多くが、今西さんの「人を育てる」哲学のもとで育った。

そして明日、対戦相手の長崎を率いるのも、今西さんに育てられたひとり、高木琢也監督だ。かつて広島で今西さんの薫陶を受けた男が、いま別のクラブを率いて広島の前に立つ。その巡り合わせもまた、今西さんが残してくれた財産なのだろう。

広島に根付く育成文化、人を大切にするクラブの気風は、今西さんが残してくれたものだ。

ガウル監督が「この道を信じて進む」と語るその道は、今西さんが広島に植えた種から続いている道でもある。

だから明日は、広島らしいアグレッシブなサッカーで、90分を通じて勝ち切ること。ただ勝つだけじゃなく、今西さんが信じたサッカーで、今西さんが信じたクラブが勝つこと。

その勝利を、今西さんに届けたい。

Eピースに集うサポーター一人ひとりの想いを、ピッチの11人に。


明日の展望まとめ

ガウル監督の会見から読み取れる、明日の長崎戦のポイントはこうだ。

  • 長崎に合わせず、自分たちを貫く
  • 攻撃を最後までやり切る。それが最大の守備になる
  • ボールを失った瞬間の切り替えと集中力
  • 反復で鍛えた前線の動きを信じる

数字的にも相性的にも、広島が勝てる試合だ。あとは90分を通じてやり切れるかどうか。

ガウル監督が信じる道を、ピッチの選手が走り切る姿を、明日Eピースで見届けたい。


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