Jリーグには興味ない。
時間が勿体無い。
そんなことを思っている、いや、思ってもいないそこのあなた。
これはやはり損してるなあ、と思うのです。
こんなに面白い。こんなに美味しい。
まあ、サッカーを見るのは時間がかかる。確かに。
であれば、ダイジェストを見ましょうよ。
そこそこ仕事あるんですよ、私。ありがたいことに。
だからそれらの仕事はちゃんとしないといけないのです(というかちゃんとやってますよ)。
でも、Jリーグが面白い。
「週末は時間があるからしっかり仕事しよう」
という固い決心は炎天下のかき氷のように溶けてしまうのです。
ということで、第19節を振り返ってみましょう。
今回の美味しいところは、
- 浦和レッズ 対 鹿島アントラーズ
- アルビレックス新潟 対 川崎フロンターレ
- 東京ベルディ 対 名古屋グランパス
- 柏レイソル 対 サンフレッチェ広島
この4本で行きたいと思います。
いや、他にも面白いゲームはたくさんあったしあったはずなんですが、とにかく今回はこの4本。
この4本、ダイジェストを見るだけでエキサイティング。ぜひご覧くださいね。
ダゾーンで。
浦和レッズ 対 鹿島アントラーズ
一言でまとめると
成り上がり
結果は2対2の引き分けなのですが。
このゲームのダイジェストの見どころは
前半の鹿島の鈴木優磨のかっこいいところと
後半も終盤の、武田英寿の才能の開花。
この2つですね。
憎らしいほどの鈴木優磨
鹿島1点目のゴールは、鈴木優磨の真骨頂
開始早々、まだ3分にもならないタイミング。
鈴木優磨が前線への曖昧なボールを競り勝ち、そのボールが名護に渡る。
ここからアントラーズのカウンター発動。
名護から師岡へのナイスワンタッチパス。この段階で右サイドのバイタルエリアに侵入していた師岡はそのままドリブルで運んでペナルティエリア付近で右足を振り抜く。
レッズのゴールキーパー西川はこれを鹿島の左サイドへ弾くも「いやもう、西川選手なら師岡のシュートを止めるかもしれないけど、キャッチはできない、ここにきっと弾くだっぺよ」と絶好のポジションを取った鈴木優磨。それでもゴールに対する角度はほとんどないんだけど、左足を器用に振ってニアに突き刺した。
流石です。
鹿島にとっは最高のカウンター。
このシーン見る価値あります!!
鈴木優磨流石です。
ゴールの後、優磨は自分の鹿島ユニのエンブレムを指差すパフォーマンス。
鹿島サポにとっては最高の時間ですよね。
それとは関係ないのですが、今年も鹿島のユニはNIKEがサプライヤーなのですが、本当かっこ悪いんですよ。
NIKEはJ1では、鹿島アントラーズ、浦和レッズ、サンフレッチェ広島なのですが、3クラブとも同じパターン。
3クラブともカッコ悪い。
中でも、サンフレッチェ広島と鹿島アントラーズはちょっと困ったくらいカッコ悪いです。
レッズは模様でなんとかなっているのですが。
ちなみに一番かっこいいのはumbroのガンバ大阪。いやあ、カッコええわ。
ユニフォームは別として、この時の鈴木優磨、めっちゃカッコえかったです。
2点目も鈴木優磨
42分の直前。
これはレッズの守備が酷かった。
ペナルティエリアゴール正面に構える鈴木優磨をどフリーにしてましたからね。
ペナ内から安西が折り返す。ペナ内どフリーの鈴木優磨は難なくゴールを決めました。
レッズのキーパー西川一歩も動けず。
この時の鈴木優磨。カッコつけ過ぎ。これはマジではずい。が、それはいいとして。
これで0対2。鹿島楽勝。ポポビッチ鹿島、今年はもしかして……なんて多くの人が思ったかもしれませんね。
2点目の時も喜んでましたからね、ポポビッチ。いやあ、サッカーは時系列で見るとほんと怖いは。
逆襲のレッズ。突然のヒーロー登場
武田英寿 見参
誰がこんなゲーム展開を想像したでしょうかね。
レッズの主力数人がアクシデントでピッチから去り、後半もなかなか得点できず、このままズルズルとスコアレスのままレッズのホームスタジアムで敗れてしまうのでは?
と多く人たちが思い始めた頃、
突然のヒーロが登場したんです。
君の名は、武田英寿。
伏線とまでは言いませんが、前半のアディショナルタイム。ここにも決定機があったのです、鹿島アントラーズに。優磨もシュートに絡んでます。
が、これが決まらなかった。レッズがなんとか凌いだ。
これが決まっていたら、逆襲のレッズはなかったんじゃないか、と思います。
けど、決まらなかった。
ゴールが決まったのは、レッズ敗戦濃厚と思われても仕方ない77分くらい。
この時間帯はもう結構オープンな展開になっているのですが、レッズは右の中盤から大きく蹴り出し、まるで前半の鹿島の1点目の時のようにボールはレッズの右サイド奥に展開され、そこから折り返し。
待っていたのは、たった今ピッチに入ってきた武田英寿。
ペナルティエリアゴールの正面に仁王立ち(のように私には見えました)。フリーだったんですよ。そして左足をコンパクトに振って、鹿島のゴールにシュートを突き刺した。
流れ、と言うものは恐ろしい。
レッズではそれほど高い序列ではない武田が「ええ加減にせえよ、ワシがおるで(ごめんなさい、私が広島出身なので、気持ちを表すために広島弁になりました)」と監督以下に宣言するようなゴールから埼スタの空気が一気に変わる。
さらに武田劇場は続く
後半ロスタイム91分に獲得したレッズ左サイドバイタルエリアからのフリーキック。
キッカーはもちろん武田英寿。
さて、アントラーズやレッズの関係者、スタジアムを埋めていたサポーター。誰しもが武田はふわっとアーリークロス的なキックをするだろうと思っていたはず。
ところが武田は裏切った。埼スタのみんなを裏切った。
クロスじゃなかった。シュートだった。
左足で、ゴールのニアサイド直撃。低い弾道。武田の前に一人だけ立った壁=アントラーズの選手の右側をギュンと通り過ぎ、少しだけ右にカーブしながらアントラーズのゴールに吸い込まれていった。
突然現れたヒーロー。
DAZNのダイジェストには、ゴール直後の、既にベンチに控えてしまった鈴木優磨のなんとも言えない表情と、レッズのヘグモ監督のまるで子供のような喜び方がこれはもう面白かったです。
レッズの中で、そこまで序列が高かったんじゃないか、と推測される武田英寿選手ですが、今回の活躍でレッズでの存在感がグッと上がったのではないでしょうか?
アルビレックス新潟 対 川崎フロンターレ
一言でまとめると……
最後まであきらめないと奇跡が起こる
アディショナルタイムに魔物がいた。しかも2匹
両クラブともボールを持ちたい。パスをしっかり繋いていきたい。
僕の主観からすればそんなクラブ同士の戦い。
前半フロンターレ1点、後半アルビレックス1点。
90分を終えたところで1対1の同点。
アディショナルタイムは8分の表示。
両クラブオープンな展開。96分を過ぎた時。
奥村が右サイド奥深く侵入し折り返す。これをフロンターレのディフェンスはクリアしたけど浅く、ペナルティエリアでフリーになっていたトーマスデンが一閃。このボールがをさらにゴール近くにいた鈴木孝司がヒールでコースを変えてゴール。
これが1匹目の魔物。
というか新潟は本当に終了間際のゴールが多い印象。
残った時間は手元で1分もない。
これで新潟勝利、とほとんどの人は思ったことだろう。
でも、川崎フロンターレの選手等はそうは思っていなかった。
思っていたのは
諦めたらそこでゲーム終了。
まだゲームは終了していなかった。
手元の時計では100分を超えていた。
アディショナルタイムはほぼ使い果たした。
ボールは川崎サイドの中盤に置かれた。
蹴るのはチョンソンリョン。
おそらくラストプレー。
蹴って終わりかもしれない。終わらないでくれ。
おそらくそういう思いでチョンソンリョンはキックを前方にフィードした。
まだプレー時間はあった。
ボールはやや高い弧を描いて新潟のペナルティーエリアに。ただ、ピッチに落ちることなく、新潟、川崎のプレーヤーボールに触り三人目の川崎フロンターレの山田 新が左足でボレー。ボールはキーパーの右手をすり抜けてゴールの中に落ちた。
この後まだプレーは続いたが、最終的に引き分けた。
97分の勝ち越しゴールで勝ったと思った新潟。
諦めなかった川崎。
結局引き分け。
素晴らしいゲームでした。
両クラブの選手に拍手。
諦めたらそこでゲームセット。ということを教えてもらったゲームでした。
東京ベルディ 対 名古屋グランパス
一言でまとめると
一瞬の油断も許されない、といったところでしょうか。
あの一瞬、遅れを取ってしまった
結果からお伝えすると 1対0東京ベルディが勝利したこのゲーム。
勝敗を分けたのは、後半52分の翁長のゴールが決まる数十秒前のプレー。
自陣から翁長が、少し内側にいる木村雄大へスルーパス。
木村がドリブルでセンターラインを超えたところで、名古屋グランパスの山中がたまらず引っ張って木村を倒す。
明らかなファール。しかもSPAとも取れる質のファールだったので何人かの選手はプレーが止まると思ったはず。
実際、名古屋の選手の何人かはこのタイミングで足が止まっている。
しかし、ゲームは止まらなかった。
そして翁長も止まらなかった。
審判はアドバンテージを取った。これは実に素晴らしい判断だったと思う。
尾長は、倒れた木村が前に運ぼうとしていたボールを引き取って一直線にゴールに向かう。
がしかし、ゴール前にはランゲラック。前に詰めてシュートの角度を無くしていく流石の守備。
尾長は右足を一閃、ではなく、ボールはふわっと浮いた。ループシュート。ゆっくりとゴールに吸い込まれた。
これが決勝点。
実況の桑原さんと解説の林陵平さんが、尾長のループシュートのリプレイを見ながら「おしゃれでしたね」と言ってたけど、 僕は違和感があった。おしゃれなんて言葉は似合わない。質実剛健なループシュートだったと思う。
柏レイソル 対 サンフレッチェ広島
今回の「Jリーグ美味しいところ」のトリはこのゲーム。
柏レイソル 対 サンフレッチェ広島。
一言でまとめると
勝った気がしない
柏レイソル 強かったなあ
僕はサンフレッチェ広島のサポ。日立台にも何度か足を運んでいるけど、あまり勝った記憶がない。まだ森保監督時代にかなりの点差をつけて勝ったゲームは覚えているが、ゲームの終盤に佐々木翔が、当時柏レイソルに在籍してい選手に悪質な反則をされて怪我をしてしまった方の印象が強い。
佐々木翔も大活躍してるし、反則した選手はもう引退したと記憶する。もう忘れよう。
さて、第19節。
レイソルは6日間の準備期間があり、サンフレッチェ広島は連戦。
そのせいもあるのかもしれないけど、とにかくこの日はレイソルのゲームだった。
サンフレッチェ広島がペースを握ったのは前半の中盤の20分間くらい。
残りの70分はレイソルがピッチを支配した。
ただ、レイソルのシュートが決まらない。
大迫敬介のセーブも素晴らしかったが、いや、サンフレッチェ広島はラッキーだった。
広島の虎の子の1点は素晴らしいプロセスから生まれた。
自陣から左サイドの相手陣内にいた東に大きくフィード。
それをダイレクトでおーちゃんこと大橋祐紀にパス。
ここまで完璧。
そしてここからがさらに完璧。
前節の予選を彷彿とさせる全身力。相手のディフェンス隙間を縫ってペナルティエリアからゴールエリアに侵入。ゴールラインをギリ割らないところから折り返し。
そこに詰めていたのは必殺仕事人ドウグラス・ヴィエイラ。ワンタッチでゴールを奪う。
見事。
広島サポの私から見ても、サンフレッチェの見せ場はここだけだったのではないか?
勝った気がしない。
しかし勝ったののは事実。
助かった。
この勝利は前節の横浜F・マリノスの神様からの埋め合わせかもしれない。
感謝しよう。
そして後半戦かhらしっかりペースを握って勝ち点3を積み重ねよう。
まとめ
エキサイティングJリーグ。
でも時間がなくて見れない。
そんな人でも、DAZNでダイジェストだけ見る、と言う手があります。
それだけでも十分に面白い。
いや、その方がたくさんのゲームを見れていいかもしてない。
とりあえず、楽しんでみてくださいね。