青山敏弘と山口螢をメインに据えての戦いを

長谷部誠選手の怪我がきになるところだし、どうしてもパフォーマンスに疑問が残る。
練習に合流したという情報もあるが……。

おおよそサッカーにおいて、いや、恐らくあらゆるスポーツにおいて、重要でないポジションというのはないのだろうけど、ザックジャパンにおいては、ボランチはゲームの舵取り役として重要だ。タレントの高い前線へ、どのようなボールを入れるかで、ゲームの動きが変わってくるからだ。まあ、それは同じような戦術を取ってくる何処の国のチームも同じだけど。

で、ザックジャパンのボランチは、長いこと、長谷部と遠藤だった。
この2人は、換えの効かない2人だった。が、その2人が、今、パフォーマンスを落としてきていると言わざるをえない。長谷部は怪我の影響なのか、また遠藤は、90分を通してパフォーマンスをキープすることが難しいような気がする。
この段階で、あまりにも遅いが、ボランチのメインは、青山敏弘と山口螢、この2人でいくべきだろう。

ボランチの選手選定が、ザックジャパンの運命を左右する

素晴らしかった長谷部と遠藤コンビのボランチは、もはや輝かないだろう。長谷部に関して言うと、残念ながらピッチに立てるかどうか……。

もちろん、それでも長谷部はワールドカップのメンバーであるべきだと思う。長谷部はザックジャパンのリーダーだ。そのキャプテンシーは計り知れない。わがままの多いタレント系の選手（悪い意味で書いてないです）をしっかりまとめ上げるのは、長谷部にしかできないだろう。
遠藤も、やはり素晴らしい。ただ、昨今、スピード感に世界とのズレが生じているような気がする。これがどうか……。彼の得意とする、相手を喰いつかせながらギリギリはずす味方へのパスは、出すパスの絶対スピードが大切だけど、その感覚が世界を相手にした時にズレていると、高い位置でボールを失い、命取りとなる。
ザッケローニは、一体、どの2人をボランチの主力として指名するのだろうか。
正解は、青山敏弘と山口螢だろうけど、この2人を選ぶかどうか。

遠藤、山口の先発で、青山敏弘が切り札として登場するパターンが、勝てる可能性が高いと思う

遠藤と青山の差は、縦パスのスピードだ。
遠藤の縦パスは、幾つものパターンから、通る確率が最も高いところに、絶妙のパスを配給する。
青山のそれは、ゴールに直結する、ここしかない、というコースに、フルスピードの鬼パスを出す。
遠藤のパスは誰でも受けることができるけど、青山のパスは、受けづらく、速いが故に、前の選手の対応が遅れてしまう。コスタリカ戦では、前半の20分あたりで、絶妙な鬼パスが何本か出たが、この現象で、得点につながらなかった。
本番までの練習で、青山の鬼パスに、前で攻撃する選手がどれだけ対応できるかが、勝負の分かれ目になるだろう。
前半は、遠藤と螢で、しっかり攻撃と守備のバランスを取り、前線の選手の巧みなパスワークで得点を狙う。後半は、一転して、ボランチからの矢のようなパスで、攻め立てる。相手は放浪されることは間違いない。
青山は、ブラジルワールドカップの、切り札になるだろう。