Jリーグに、ビッグクラブは必要か?  プロセスが重要。不毛は引き抜きはやめてくれ。

◇Jリーグは戦国時代
Jリーグは戦国時代であることに関して異論はない。
優勝は、最終節、サンフレッチェ広島の連覇というドラマティックな結果が待っていたが、それを含め、上位から下位まで、またJ2へ降格したチーム全てを見てみても、全く順位が安定していない。
サッカーには選手の引き抜きは常であり、昨今は海外クラブを目指すJリーガーも多い。これが戦国時代を招いているのだろう。
このような状況の中で、私たちのサンフレッチェ広島が連覇という結果を残したのは、素晴らしいの一言だと思う。
広島の人たちで、サンフに興味のない人は、もっとこのことを自覚するべきだと思うが、今回はそれが本旨ではないので、後日、このことについては、書きたいと思う。

さて、Jリーグは戦国時代。だから、私は面白い、と思う。エキサイティングだと思う。
どうやら、協会や一部の評論家には、絶対的な強さを持つビッグクラブに出てきて欲しい、と強く思っているフシがある。
もちろん、ビッグクラブの登場に、安易に反対するつもりはない。が、そのプロセスは非常に重要だと思う。安易な引き抜きで強くしたところで、そのクラブやリーグの魅力はアップするのだろうか? 甚だ疑問だ。

◇クラブチームは、地元の代表。若い衆の神輿担ぎと同じ
クラブチームというか、ヨーロッパのどの国でもそうだが、クラブチームどうしの戦いは、ある町や村が、どれだけ髪からの祝福を受けるかをかける、というか、占うというか、そういった性質を孕んだ戦いだ。
サッカーの起源にはいろいろな説があるが、有力なものの一つとして、中世のヨーロッパで、例えば羊の膀胱をボールにして、相手の村や町の教会にそれを入れることが、原型の一つと言われている。
つまり、自分たちの教会に、ボールを入れられてしまうと、神の祝福が少なくなる。逆にゴールした町や村は、多くの神の祝福を受けることができる。そういう神事的、祭り的な性質、遺伝子が、サッカー自体のシステムの中に組み込まれているのだ。
だからクラブチームの戦いは、町や村を代表する若い衆の戦いであり、その戦いっぷり、つまりクラブチームのコンセプトや、監督、選手、フロント、そしてクラブを応援する人たちの総力であり、チームの戦い方やその結果は、そのチームが所属する町や村の勢いを反映するものなのだ。
だから、地元のサポーターは、その戦いっぷりに熱狂する。
今、私は、「戦いっぷり」と書いた。「戦い」ではない。大切なのは「戦いっぷり」なのだ。
もちろん勝つことは嬉しい。しかし、もっと嬉しいのは、「町や村の代表として、勝とうとする気持ちであり行動を示してくれる」なのだ。

◇意図して作る、ビッグクラブは必要ない
だから私は、Jリーグのクラブチームは、勝てばいい、というものではないと思っている。勝とうとするプロセスがとても大切だ。
地元で選手を育て、その選手が育ってチームを巣立っても、やはり育て、選手が足りない時も、みんなでそれを補い合う。他のクラブから選手に来てもらう時にも、そのチームは単に稼ぐためのチームではなく、地元や地元の人を愛し、また地元のファンも、新しく他のクラブから来た選手を愛する。そのような関係から、少しずつチーム力を付けてくれればいいのだ。
そのような、プロセスを経て、結果、Jリーグにビッグクラブが誕生するのは、大賛成だ。
そりゃあ、Jリーグのチームが、ACLで無残に敗退するのを見るのは苦しい。勝って欲しい。しかし、だからといって、インスタントにお金をかけて、強い選手を数人招聘する、というやり方は、将来につながらない。
人生で言えば、宝くじが当たるようなもので、そんなチームにあまり魅力を感じない。
まあ、とあるチームを批判する気はないが、よそのクラブから、選手を引き抜いてばっかりのチームがある。そのチームのサポーターはそれでいいのだろうか? 恥ずかしくないのだろうか? 私は、愛するサンフレッチェ広島には、そのようなクラブにはなってほしくない。
有力な選手を引き抜くことは、ひとつの戦略であることは否定しない。しかし、引きぬかれたチームは、やはり弱ってしまう。つまり資金力があるところが勝つ、という構図だ。これって、かつてのプロ野球のビジネスモデル。しかしそれはもう、今の日本では通用しない。協会は、終わってしまったモデルを目指しているのだろうか?

◇数年後、十数年後、いや数十年後でもいい。クラブワールドカップで優勝を
私は、ワールドカップより、クラブワールドカップに興味があるし、重要な大会だと思っている。それは、地元代表のクラブ、それは地元の神輿担ぎの若州たちが、世界の神輿担ぎと、どっちが担ぎ方がうまいかを争う大会だからだ。ワールドカップは、まあ、プロ野球でいえば、オールスター戦でおまけのようなもの。
今年のクラブワールドカップは、モロッコで開催。アジア代表は、広州恒大。Jリーグクラブの出場はない。
繰り返しになるが、焦る必要はない。日本は、サッカー人口が増えている。昨日サッカーを始めた少年がおとなになるころ、日本には、いろんな地域で、住民に愛されているクラブチームがひしめき合い、覇を争っているだろう。それはJリーグの底上げにつながり、ヨーロッパのように、しっかり地元に根付きながら、最高のレベルのサッカーが繰り広げられているはずだ。
そして、毎年の年末、クラブワールドカップで、Jリーグのクラブも優勝を争っていることだろう。

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